変形性膝関節症に対する
PFC-FD治療
PRP-FD治療とは、自然治癒の作用を持つ血小板が濃縮されたいわゆる再生医療であるPRP（多血小板血漿）にさらに加工を加え進化させた治療法です。
ある程度の年齢になると膝関節の軟骨がすり減り変形性膝関節症となり、膝の痛みに悩まされ、階段の上り下りに支障が出る患者さんが多くいます。変形が進むと内服・湿布・リハビリによる治療をしても回復せず、膝関節にヒアルロン酸の注射も行うも、それもだんだん効果が薄くなり、ついには人工関節を置換する手術しかないという状態になります。
持病や高齢のため手術ができない患者さんやそもそも入院や手術はしたくないと思われる患者さんにたいして、近年PFC-FD治療が行われるようになりました。 大リーガーなどプロスポーツ選手が受けている治療法と同じ種類です。
具体的には、血液を約50ml採血して、厚生労働省の認可を受けた施設を保有する外部業者に依頼して加工します。（遠心分離器にかけ、血小板の豊富な部分を濃縮する。約3週間が必要です。）
次のような方にオススメです
- ヒアルロン酸注射、内服、湿布、リハビリなどの保存療法を数か月以上実施したが効果が少なくなってきた。
- 5年以上の膝の痛みがある。
- 膝の夜間痛で目が覚める。
- 高齢や持病があり、人工関節置換術の適応がない。
- 入院や手術をしたくない。
- 階段の上り下りがつらい。
- 膝を動かすとゴリゴリ音がする。
効果に関しては、残念ながら100％効くとは言えず、膝の変形の度合いによりますが、60～90％の方に鎮痛効果があります。
PFC-FD治療を行ってすぐに効くというものではなく、早い人で2週間後くらいからおおむね1か月後くらいから痛みが和らいできます。
効果の持続は、半年～1年、長い人では2年くらいの効果があります。
費用に関しては、健康保険の対象外となり、当院では165,000円（税込み）の料金で行っています。
副作用・デメリット
- 自己血から作成するので、アレルギーや炎症を惹起する成分による副作用は極めて起こりにくいと考えられます。注射後、数日の腫れ、痛みあることがあります。（鎮痛薬処方）
- 健康保険適応外なので、かかる費用は165,000円（税込み）と高額になります。
実は、私自身も若いころに体操競技で右膝をひどく痛めたことが原因で年を取ってから膝の変形性膝関節症に悩まされ、近年は階段の上り下りもつらくなってきました。患者さんにお勧めする以上自分でもやってみるべきだと考え、つい先日血液採取をして出来上がってきたPFC-FDを自分の膝に注射しました。もちろん入院などは全く必要なく、普通に毎日診療の業務を行いながら行いました。
PFC-FD治療についてのお問い合わせは、上新井くろかわクリニック04-2903-7800まで。
まずは、カウンセリング（約30分、予約制、無料）をお受けください。PFC-FD療法について詳しくお話しし、すべてのご質問に答えます。
カウンセリングを受けて治療を受けるかどうかお決めください。
再生因子注入療法
リペアニーズ
血小板に含まれるサイトカインには、創傷治癒や変形の修復のほか、炎症の抑制、ヒアルロン酸産生など様々な作用があります。
この血小板の力に着目し、患者様の血液から濃縮された血小板(PRP)のみを取り出し、患部に注射して内側からの細胞修復を促す治療がPRP療法と呼ばれています。
リペアニーズは取り出したPRPにさらに濃縮・活性化を行い、再生因子量を数倍から数十倍に増やした後で患部に投与します。
そのため、より高い治療効果が期待できる新しい関節治療です。
リペアニーズの治療効果について
ひざの痛みや機能改善の度合いを患者様自身で評価するKOOSという判定基準を利用し、株式同仁がん免役研究所が進行した変形性膝関節症の患者様20名の治療効果を計測した所、投与1ヶ月後に約90％の方が痛みの軽減を実感し、約60％の方が状態の改善を実感している事が確認されました。
リペアニーズの特徴
《メリット》
- 薬剤などは含まれておらず、ご自身の血液から抽出した成分を利用するため、副作用がほとんどありません。
- 治療は採血と関節注射のみで、入院の必要はありません。
- ひざの自己治癒力を増強するため、一時的な保存療法と異なり、長期的な効果が期待できます。
- 痛みの軽減以外にも、こわばりなどの状態改善も期待できます。
《デメリット》
- 悪性腫瘍を患っている方や免疫抑制剤を服用している方など、治療を受ける事が出来ない場合があります。
- 感染症検査で陽性となった場合、治療ができない可能性があります。
